2008年12月11日(木)

 

カラッポ

 

生きているのはつらい。ときどき、そんな思いが心の中を占めることがある。現にこの1週間はずっとそうだった。

上田学園に入った頃は、この気持ちも少しは変わるかと思っていたが、今でもそう思うということは、“三つ子の魂”ということなのだろう。最近はその意味では、もうあきらめている。

この前、文学の授業で境さんが坂口安吾を評して、“病んでいる”と言っていた。それを聞いていた時に私は、「この人が病んでいるのなら、俺も病んでいるんだな。」と思った。そして妙に納得した。

先月は「行雲流水」だ。「色即是空」だと書いていたが、うまく水が流れている時は、それで良かった。でも、誰だっていつも流れているわけではなく、“うっ”と思って止まることもあるし、思わぬうちにたまってくることもある。それが唯一の処方箋では、やっぱりなかったわけだ。

というわけで、今は何をモットーにするわけでもなく、できるだけ自分をカラッポにして、ただそこにいようとしている。存在するでなく、漂うでもなく。

 

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