生きているのはつらい。ときどき、そんな思いが心の中を占めることがある。現にこの1週間はずっとそうだった。
上田学園に入った頃は、この気持ちも少しは変わるかと思っていたが、今でもそう思うということは、“三つ子の魂”ということなのだろう。最近はその意味では、もうあきらめている。
この前、文学の授業で境さんが坂口安吾を評して、“病んでいる”と言っていた。それを聞いていた時に私は、「この人が病んでいるのなら、俺も病んでいるんだな。」と思った。そして妙に納得した。
先月は「行雲流水」だ。「色即是空」だと書いていたが、うまく水が流れている時は、それで良かった。でも、誰だっていつも流れているわけではなく、“うっ”と思って止まることもあるし、思わぬうちにたまってくることもある。それが唯一の処方箋では、やっぱりなかったわけだ。
というわけで、今は何をモットーにするわけでもなく、できるだけ自分をカラッポにして、ただそこにいようとしている。存在するでなく、漂うでもなく。