2009年3月27日(金)

 

カッコ悪い

 

「メガネは暗くてカッコ悪い」

中学生の頃、メガネにはそのイメージしかなかった。メガネをかけることはとても恥ずかしいことだった。当時、私が持っていたのは黒縁の分厚いメガネ。周りもメガネといえばそれが普通で、カッコいいと思えるものはなかった。

だから、目が悪かったにもかかわらず、裸眼で野球をやっていた。高く飛んだボールが見えずによくエラーをした。でも、三年間メガネをかけずに通した。私のメガネのイメージは、それほど悪かった。

高校に入る時、新しく縁が薄茶色のメガネを買ってもらった。それは前より少しマシに思えるものだった。メガネが変わったおかげか、高校ではメガネをして日常生活を送れるようになった。

最近、そのメガネに別れを告げた。高校時代からかれこれ十年使ったことになる。デザインは大学に入る頃にはすでに流行遅れになっていた。一年ほど前からはレンズの痛みが目立つようになった。それでも使い続けた。

対人恐怖でひきこもった私にとって、同じメガネを使い続ける方が楽だったからだ。メガネを買う時は、店員と話さなければいけない。店での他人の目も気になる。変えた後の周囲の反応もわからないので怖い。想像するだけでも、そんな心配が矢継ぎ早に浮かんできた。だから、とてもメガネを買う気にはなれなかった。そんな事をするよりは自分を暗い人間だと決めつけてひきこもる方が楽だった。

でも最近メガネを変えたことで、そんな私の弱い心からも卒業できたと思う。正直言って、そのことの方が嬉しい。メガネとの別れは、メガネに変なレッテルを貼り続けた“カッコ悪い”自分との別れでもあったのだ。

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