今、僕は本当に幸せです。親や家族にも恵まれている。他の誰よりも恵まれていると思う。実際に友達や知り合いから話を聞いたりすると、家庭の事情が複雑だったり、親に理解されていなかったり、一緒に住んで居てもろくに話もしなかったりと様々な事が有るようだ。それがごく一般的な家庭なようである。 それに比べて僕の家族は両親とも健康で仲は良いし、兄弟とも"今"は顔を合わせる度に話をするくらい仲が良い。時には真夜中まで話し込んでしまう事もある。僕も泣きながらある事で父と話をすることもある。 経済的にも上田学園に通う事が出来ているし、それも一人暮らしまでさせてもらっている。 決してお金が余っている訳ではないが、地元の沖縄の平均的な暮らしから言うと恵まれている。父の仕事が農業という事もあって、子供の頃から時間的な融通が利いてよく遊んでくれてもいた。 だから今はこんな家族に恵まれて本当に幸せである。 本当に幸せである。 でも何処かおかしい。毎日が幸せだし、楽しいが何処かツマラない何故だろう。毎日が不完全燃焼で終わっている。体力も精神力も有り余っているのに現実には学校が終わって家に帰ると疲れきっている。疲れているにも関わらず不完全燃焼の為なのか眠れない時がある。眠る前になると何か嫌な気持ちになる。自分自身が、その日にやりたかったことが何一つ出来ていないのだ。時間もあるくせにやりたいことが出来ないでいる。そんな自分が時々嫌になる。 自分がやりたい事が何なのか、今は全く分からない。今まではハッキリと「俺はこれがヤリたいんだー」というようなモノは無いにしろ幾らか興味があうるモノが有ったり、やりたいことを一生懸命探していた。でも今は本当に自分自身が一番不思議な位ヤリたいことが無い。 今、こんな抜け殻の様な自分が生きているこが奇跡に思えてくる。今の僕は周りから見て何の魅力のない、どうでもいい人間だと見られていると自分自身で思う。 そんなこんなで"生きる"ということが何ナノか全く分からない。もし今、目の前に本当に命を必要として、それが活かされるのなら喜んで僕の命をあげたい。現実には不可能に近いが、その位の気持ちがある。 この文章を読んで恐らく多くの人が「甘ったれんな!」「軽々しく命なて口にするな」「餓鬼の戯言」と思われるだろう。本当にそのとうりだし、反論する理由もない。本当に今は何も無い。少し前なら何かしら言えたかもしれないが今は何も無い。 2002年10月22日 |