夏休みの上田学園

 

 

ちょっと前の話になるが

この間アルバイトに行く前に上田学園によった。

ナルチェリンが1人孤独にパソコンを打ち込んでいた。

で、のんびり話をした。

この時ナルチェリンが車の教習所に行きだしたと聞いた。

まぁ、前から行くって聞いていましたが。

そして僕は

「仮免をとったら気をつけてくれ」

といった。

なにげに僕の通学路は

ナルチェリンが通っている教習所の

教習コースなのだ。

う〜ん

これからあの道を通るのが少し怖い。

しかし

そんな僕の考えとは別に

ナルチェリンも少し悩んでいた。

どうやら夏休み中に免許が取れないかもしれないらいしいのだ。

確かにナルチェリンのカードのハンコの数を数えると少ない。

「やばいじゃん」

などと会話をしていた。

それから昼飯を買いにいこうと思ったら

”ピンポーン”

と、呼び鈴が鳴った。

僕が出ると

「○×商事のものですが、お父さんかお母さんいらっしゃるでしょうか」

と言われた。

「ヘッ」

と思わずひいてしまったが

「あの、ここ学校なんです」

と、気を持ち直して言った。

相手も

「あっ、そうなんですか」

と笑っていた。

でも確か学園の外には看板がかけてあったような…。

「上田学園」

ていう看板が。

その後ナルチェリンに

「僕が父親です、て言えば」

とか変なことを言われた。

しかしながら

(この年で父親はやだなー)

と心の中で思った。

 

でもこの出来事はなにげに少しショックだった。

23歳にもなって

「お父さんかお母さんいらっしゃるでしょうか?」

なんて言われるなんて。

世の中にゃ

23で1人暮らししてるやつや

子供がいるやつだっている。

なのに

「お父さんかお母さんいらっしゃいますか?」

だもん。

少しへこみます。

せめて

「○×商事のものですが、少しお時間いただけますか?」

とか

僕に言って欲しかった。

お父さんかお母さんではなく

僕に。

やっぱり僕って子供っぽいのかな。

ハァ

 

 

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